15歳のオリ・カガミは寺院の保護施設で育ち、奇妙なものを見ることに慣れていた。彼の「兄弟たち」が信奉する禅仏教は、世界が見た目と違うということを絶えず繰り返している。だがある日、彼は世界観を根本から揺るがす何かを目撃した。猫の姿をした守護霊はオリに夜、寺院へ行くよう呼びかけた。そこで少年は若い女子高生の復活という秘密儀式を目撃し、僧侶たちは若い住職ケイセイを「守護者」と呼び、少女を「実行者」と名付けた。こうしてマキナ・ホシムラは、シカバネに殺された「不死者」、歩く屍体となり、僧侶たちと破れない契約を結んだ。彼女は正確に108人のシカバネを殺し（この数字は仏教で全ての存在を象徴する）、その後天国で永遠の安らぎを得た。こうして「不死の王女」の赤い年代記が始まる。そこではマキナはケイセイの精神的支援と、仏陀の意志で無限弾薬を持つ忠実なMAC M11二機の火力支援で、ゾンビ・悪魔・吸血鬼などの汚れた存在と戦う。オリは寺院を離れ世俗生活を送ることに決め、仕事で王女と出会い、自分が思っていたよりも深く結びついていることに気付く。作者の意図では「赤い年代記」は二部作の第一部であり、冒険は始まったばかりだ。
