普通のオフィスワーカー、安達清志が30歳の誕生日を迎えると、一生続いた童貞状態が彼にテレパシーという奇妙な才能を授けたことに気づく。条件は、思考を読むためには相手に身体的に触れなければならないということだ。安達は最初、この力を無駄だと見なすが、偶然にも同僚の黒沢優一の心を拾い上げる。
黒沢はチームのカリスマ的で信頼できるリーダーで、職場では誰もが賞賛と称賛を送る。だが、自信に満ちた外見の裏では、控えめな安達に対して深い一方的な想いを抱えていることを、彼自身も知らない。安達は新たに得た能力でその事実を知り、敬意から無視しようとする。黒沢が安達に前例のないほどの親切と愛情を注ぐ中、従業員は同僚からの真摯なアプローチを無視することがますます難しくなる。