大塚という小さな集落に、犬塚しの、犬川そうすけ、そしてハマジが暮らしていた。疫病が全ての生物を滅ぼしたと仮定され、集落は炎に包まれた。火の中で絶滅寸前まで追い込まれる三人は、剣を手にした謎の男に接近される。彼は生き残りには選択が必要だと警告し、その夜、三人の運命は変わった。
五年後、兄弟姉妹は近隣の村にある控えめな帝国教会の監視下で暮らしている。すべてが静かに見える中、教会はムラサメの悪魔の剣を取り戻そうとする。これを達成するため、教会はハマジを誘拐し、ムラサメの霊を宿す現在のしのと、犬に変身できるそうすけを引き寄せようとする。兄弟たちは互いの違いを脇に置き、皇都の教会から姉妹を救出するため危険な旅に踏み出す。