混沌は金華ヤマトとヤゼンの衝突から生じ、長らく人間が優位に立っていた権力のバランスを覆した。ヤゼンのダンガイシュ――カタワラを狩る僧侶たち――が敗北したという噂が広まると、散らばったカタワラの集団が全国に現れ、二つの民族間の既に脆弱だった絆をさらに裂いていった。自らの自信が揺らぐと感じた篠輔氷堂は、今や重い酒を飲みながら長時間をセーニャと過ごす。セーニャは千のカタワラを自らの体内に宿す古い敵対者だ。偶然にも、セーニャの間接的な関与が、地元の神が制御不能に怒り狂った際に篠輔の新たな味方である月子の父を殺す結果となった。にもかかわらず、月子はセーニャに対して恨みを抱かず、状況に関わらず篠輔の弟子になることを決意した。篠輔は彼女を剣士として鍛えることを拒否するが、嫌々ながら彼女にセーニャと共に旅を同行させた。予想外の三人組が進むにつれ、玉悠子は世界を終わらせる力を持つ九尾の狐・金華を追跡する探求を続ける。彼らの道は、破れた同盟の残骸を航行しながら危険に満ちている。