人間は、吸血鬼に恋をしたときだけ吸血鬼へ変身できる。そして14歳の山森こうはそれ以上何も望んでいない。こうは、ナズナ・ナナクサという吸血鬼を熱烈に愛することを真剣に選び、今はその目的を達成するための夜ごとの会合が残りわずか10ヶ月しかない。こうの仲間である関真昼と浅井明里は、徐々に吸血鬼の現実を深く受け入れ、こうが吸血鬼になる計画を完全に支持するようになった。ところが、こうは真昼に近い女性が吸血鬼であることを知り、この絆を続けるべきかどうか深く疑問に思う。そんな中、吸血鬼を根絶しようと決意した人間調査官のアンコ・ウグイスは、ナズナとその集団を容赦なく追い詰める。対決の末、1人の吸血鬼が重傷を負い、人間の記憶に潜む致命的な欠陥が彼らを終わらせるかもしれないことが判明する――ナズナを守るため、こうは彼女の過去を突き止めなければならない。