20世紀を過ぎて数世紀が経った頃、核兵器と生物兵器による戦争で地球の植物と動物は破壊された。惑星は深刻に汚染され、荒廃へと崩れ、ほとんどの植物や動物が絶滅した。人類は『ビッグ・シックス』、第六の大規模絶滅危機に直面した。絶滅危惧種を守るため、人々は空中都市を建設し、残存する植物と動物をそこへ移送した。その都市はガラスと鋼鉄で作られた驚異的な構造物で、破壊された大陸の上空に浮かんでいた。数え切れない世代を経て、そこに住む生物は隔離された環境で適応し、遺伝子組み換えによって言語を得て直立歩行し、自給自足の文明を築いた。住民はもはや下にある地球を考慮しなくなった。ある日、ひとつの種子がこれらの空中都市の一つに漂い込み、若者たちクイ、ヒルマ、そしてルートがそれを見つけた。高い領域の外側を見る好奇心に引かれ、彼らは外の世界へ踏み出すことを決意したが、地面に足を踏み入れれば帰還できなくなることは知らなかった。彼らは空の端を見たことも、川や山について聞いたこともなかった。種子の到着は彼らの心に静かな反乱を呼び起こした。
