銀色の魚がボウルから離れ、漂うクラゲに乗る。ガラス瓶に捕らえられ、それは岸辺へ運ばれる。そこでは、母リサと一緒に海辺の小屋で暮らす5歳の奏介(そうくえ)と、父コウイチが漁船で航海している間に魚を解放する。奏介の指先の切り傷を舌で和らげた後、少年はその魚にポニョと名付ける。
奏介は、ポニョがすでに名前と血統を持っていることや、その起源が謎に包まれていることを知らない。彼女の父、藤本は人間の姿を捨てて波の下に住む魔術師で、娘ブランヒルデを必死に探している。彼女が見つかり連れ去られると、ポニョは生まれた名前を捨て、人間になりたいという願いを表明する。彼女は世界を橋渡しすることを誓う。
奏介の血から力を得て、彼女は四肢を生やし海へと逃げる。しかし解き放たれた魔法は自然を乱す。月が軌道から逸れ、潮汐が危険な勢いで押し上げられる。ポニョと再会した奏介は、バランスを回復し友人が人間として残るようにするため、古代から続く試練に直面しなければならない。古の儀式を習得することでのみ、彼らは物事を正すことができるだろう。