ヤミと帽子と本の旅人

ハツキは高校に通い、彼女が崇拝する妹・ハツミと一緒に暮らしています。ハツミが十六歳になると、突然緑色の光に包まれ、ハツキの目の前で姿を消します。ふっくらしたひよこに似た生き物の助けを借りて、ハツキは妹を追いかけ、古代の大図書館――本に収められた世界の集まり――の広大なホールへと足を踏み入れます。ハツミは行方不明で、愛する妹を探す旅が始まります。ハツキは本の一冊ずつ、無数に広がる永遠とそれを超えた領域へと旅を続けます。